今日紹介する「夢を叶える夢を見た」は、内館牧子氏の著書で、私にとっては重く響いた特別な本です。
単行本として2002年12月に出版され、文庫本として2005年4月に発刊されています。
私は、文庫本を2005年か2006年の5月(GW)に購入して読みました。
当時私は20代後半・・・買ってから10年以上経っているんですね。
今回読み直して、当時とは違う思い、当時抱いたモヤモヤを今も持ち続けている事、色々な気づきがありました。
この本は、ゴールデンウィークの休暇を利用して、東京の吉祥寺近辺の友達の家に泊まりで遊びに行った際、その友人から熱く勧められ、吉祥寺駅の駅ビルの中に入った本屋で購入しました。
友人は当時、とある難関資格を目指して、数年務め「期待の新人〇〇さん」と会社のサイトで写真付で紹介までされた仕事を辞め、大学院に入りなおすことを決断しようとしていました。
普段、私は本を本棚に並べるとき、タイトルが分かるよう本屋のブックカバーを外します。
この本はどうしても、どうしてもカバーを外せなかった。
当時、私は「現状維持」を選択しましたが、本書の内容は現状維持を選択した自分をざわつかせる。その位、自分の中で響きながら、うまく消化できなかった。
そう、消化できないまま、10年以上抱えてきたことにも気づきました。
「夢を叶える」って何だろう?
アンケート結果やインタビューの中にあるとおり、戻れるなら戻りたい瞬間が私にもある。
この本は、
夢を叶えるために現状を脱する決断をすることを「飛ぶ」、
逆に、夢を叶えることを考えつつも、行動を起こさなかったことを「飛ばない」と表現しています。
この本は、飛ぶことも飛ばないことも、否定も肯定もしていない、
それぞれの選択に対して、第三者的視点で冷静に分析をし、寄り添っています。
なぜなら、内館牧子氏自身が放送作家としてデビューしたのが40代。
それまで大企業のOLとして、「不発弾」を抱えて悶々と過ごしてきた時間があるから。
飛んで成功した、まだ成功とも失敗とも言えず道半ばだけど飛んでよかった
飛んで後悔している
飛ばずに後悔している(不発弾を抱えている)
飛ばなかったことに理由付けをして消化しようとしている
それぞれの選択を決して否定することなく冷静に分析しているからこそ、響いてくるものがあります。
・飛んでする後悔
・飛ばずにする後悔
後悔の質が違うという。
後者はジワジワと広がるような質の・・・自分に覚えがなくもないからどきっとする。
何歳までやり直すことが出来るのだろう。
本書では「人生80年時代」と書かれている。
その中で著者が分析をするのは、ベストは30代前半、リミットは44歳という。
アンケートの中では、50代の方が「40代ならまだやり直しが利く」(40代は今からやり直す(直せる)という回答はごくごく少ない)と答えているのが印象的だ。
「夢を叶える夢を見た」・・タイトルがなんとも憎い(笑)
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