今働いている会社では年代別研修があります。
例えば、30歳・35歳・40歳・45歳・50歳など、一定の年齢刻みでキャリアデザインとライフデザインを支援するという名目で行われてます。
これ受けた後退職を申し出ると退職金割増があるとかないとか、意図と詳細は分かりませんが、私は転職で入社した今年が対象年齢で受ける事になりました。
このご時世、研修自体はオンラインで行われるのですが事前に視聴する動画や課題があります。
今回、違和感を覚えたのはこの課題。
今後のキャリアデザインを明確にするために過去の経験や失敗・成功について振り返ったり、人生曲線を描いたりすることが指定されていたり、「〜な時あなたは自分自身をどう捉えていたか」「過去の経験の時に何を感じ、いまその経験を振り返ったら何を得られている事に気づいたか」「なんの制約も無ければこの時どうしていたかったか」など、ほぼ全ての質問がコーチング的手法で被験者の内面に働きかけ、気づきを促すものでした。
私が心配なのは、「これ、オンライン集合研修当日みんなの前でシェアしたり、後日会社に提出させられるのかな?!」ということ。
コーチング的手法で内面に働きかけ気づきを呼び起こしているのはいいとしても、コーチングにおいては予め守秘義務を約束したコーチに対して行っていることです。心理的安全性がない中で、内面の吐露や過去のしんどかった話をするのは難しい上、ものすごい抵抗があるし、話が違います。
例えば、私は前職でストレスMAXでマジヤバだった時、泣きながら紙を嚙ってたことがあったのですが、そんな話シェアしたら「俺ら大金掛けて山羊雇ったんかい!!」ってなりますよね。「あいつ、人の形してるけど、実は紙食ってる山羊なんだぜー」って。
山羊はともかく、初対面の人との短い時間でいくらキャリアデザインとは言え、こんな誤解招くようなシート提出したり、発表したくないです。
そんなわけで、提出の必要性はあるのかとか、当日シェアするのかとか、仕事も課題もそっちのけで探したのですが(コラ)どこにも見つけることが出来ませんでした。
コーチングにおいて、クライアントさんに事前にこれから受けてもらうコーチングについて説明をすることをセットアップといいます。
セットアップの内容は、コーチには守秘義務があることや、質問に答える・答えないの選択権はクライアントにあり、無理に答えなくても良いことなど、クライアントに安心してコーチングを受けてもらうための環境を整えるものです。
今回の会社のキャリアデザイン&ライフデザイン研修は、セットアップという面ではクライアントに安心感を与えることが出来ていないのではないかと思いますし、怖いのは無自覚に取り組み提出するであろう人の内面の情報を収集しかねないことです。
内面に働きかけ気づきを促す...最近のコーチングの流行でさりげない面談や研修等でこのような手法が取られる事がありますが、本当に今、その場面でそれは必要でしょうか?
また、被験者の内面の吐露を受け止める環境は整っているのでしょうか?
面談を行う人と受ける人の立場は、対等でしょうか?話した事に不利益はないのでしょうか?
今、日曜日だけど、やっぱりまだモヤモヤしてます(´・ε・`)
いまさら何を思われても良いので(所詮山羊だし、メエ!)、来週出社したら本社の担当者にメールして聞いてみようと思います。